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睡眠とアルコールの関係ってどうなの?

 
 
 
 
 
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睡眠のリズムが崩れてしまうようです…。

🔹アルコールを飲むと早く眠れることが多いですが、飲んだ後途中で目覚めやすくなります。それは日中の活動中に増えていくと考えられるアデノシンなどの睡眠物質が飲むことで増産され、それが早い眠りを誘います。

 
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🔹最初に深い眠りが訪れて、大変気持ちよくぐっすりと眠れますが睡眠物質が早めに出た分、ストップするのも早くなってしまうため、途中で目が覚めやすくなります。

 

🔹またその後眠れたとしても、レム睡眠が十分に取れなくなります。レム睡眠が十分に取れないと、朝起きても、体のどこかに疲れが残っているような不快感を感じます。

 

🔹飲んだ日ほど、夜中に突然起きてしまうような現象は、最初に深く眠りすぎたことから通常の睡眠リズムが乱れ、リズム全体が早倒しになった結果と考えられます。

 
 
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アルコールってどのくらいで抜けるの? 

 
 
 
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​いろいろな要素に影響を受けますが、だいたい体重の10%程度が、1時間にアルコールが抜けるといわれています。

🔹その前に一回の飲酒でどれ位のアルコールを摂取しているか、計算してみましょう。​計算は次の式でできます。

 
 
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0.8? 比重って?

アルコールは水より密度(みつど;こみぐあい、単位体積あたりの重さのこと)が低い、つまり1センチの直方体に入れた時、水はなみなみ(つまり水の密度は1です)、アルコールはその8割分(0.8)しかないということです。

アルコール量の計算?

 
 

0.05? アルコール度って?

アルコールはエチルアルコールという物質で、アルコール度はその濃度(のうど;こさ)を示しています。100ml中に5mlエチルアルコールが入っているのがアルコール5%にあたります。

今流行のアルコール度9%の缶チュー杯だと

1本でも350×0.09%×0.8=25.2g!!!

 
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🔹冒頭でお伝えしたように、アルコールがどれ位の時間で身体から抜けていくかは、およそ体重の10%が1時間に分解できるアルコール量と言われています。

 

例えば体重50キロの場合、50 × 0.1 (10%)だから5gが1時間に分解できるアルコールってことか…。

中ジョッキはアルコール約16gだから私ならビール中ジョッキ1杯分を3時間位で分解できるってわけか。

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🔹しかし下のようにいろいろな要素(ようそ;あることを成り立たせている基本的でそれ以上分けられないこと、もの)に影響されるので、個人差が大きく、また同じ方でも飲む時の状況によって変化します。厚生労働省のホームページでは、男性は1時間に9g、女性で6.5g程度アルコール分解の平均値であるとしており、体重から割り出したおおよその目安と開きがあるかもしれないです。

 
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🔹飲酒でとったアルコールがどの位の時間で抜ける(分解される)かは次のようないろいろな要素に影響を受けています。

 

アルコールの分解に影響するいろいろな要素

 

性別

 
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🔹一般的に女性の方がアルコールの分解が遅いといわれています。

 
 

🔹若年と高齢者よりも中年の方が分解能(ぶんかいのう; 分解する能力)高いといわれています。

 
 
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年齢

 
 

その日の体調

 
 
 
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🔹寝不足気味だったり、風邪の回復期だったりすると当然分解能も遅くなると考えられます。

 

🔹空腹時のアルコールは食後より分解が進みません=アルコールの影響が出やすく、残りやすくなります。

 
 
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空腹時か?

 
 
 
 

それはちょっと気になるな。

お酒に強ければ、分解が早そうだから、飲んでも大丈夫?

つまり睡眠にも影響しにくいってことじゃない?

 
 
 
 
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強いか

弱いか?

 
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お酒に強いとか弱いとかって何で決まるの? 

 
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🔹アルコールを分解する時に使われる酵素(こうそ;からだの中でおこるいろいろな化学反応をおこす物質。消化、吸収、排出などの大切なやくわりをしています)がある人とない人で強い弱いが分かれるそうです。

 

🔹分解される過程は2段階になっています。

酵素が出てアルコールをアセドアルデヒドという物質に分解する第1段階。

次にアセドアルデヒドを無害の酢酸(さくさん;食用にうすめたものがいわゆるお「酢」です)に分解する第2段階です。

分解された酢酸は水や二酸化炭素として呼気(こき;肺からはきだされる空気)や尿(にょう)にまじって体外へ放出されます。

 

アルコールが分解される様子

 
 

   酵素1(ADH1B)が出て、アルコールを分解。アセドアルデヒドが発生。

 
 
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   酵素2(ALDH2)が出て、アセドアルデヒドを分解。酢酸が発生。

 
 
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🔹ちなみに

アセドアルデヒトとは、アルコールが分解されるとできる物質で毒性が強く、顔のあからみ、ほてり、頭痛、吐き気、めまいなど多くの不快な症状をあらわします。発ガン性があると言われています。

🔹日本人のうち、アルコール分解酵素を持っていない方が4〜5%いるといわれています。それ以外の方でも第一分解や第二分解の様子に違いがあるようです。あなたはどちらに分類されそうですか?

 
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この

第一段階は遅いアルコール分解が遅い)

第二段階は早い(アセドアルデヒド分解は早い)人は、アセドアルデヒドの不快な症状が少ないけれど、アルコールは長く体にとどまるため、つい飲みすぎてしまいがち=依存症になりやすいと言えるかもしれません。ぜひご注意を!

 
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​第一分解
(アルコール分解)

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​第二分解(アセドアルデヒド分解)

 

🔹次のページでは、もう少しアルコールのことを深めつつ、睡眠を妨げないでアルコールとうまく付き合っていくために、アルコールを飲んだ時の注意事項などを見ていきましょう。

 
 
 
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参考文献・論文

Alcohol and the sleeping brain.

Colrain IM, Nicholas CL, Baker FC.Handb Clin Neurol. 2014

 
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